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「もしものときに」~エンディングノートの活用(1)-エンディングノートを終活のためだけに使うのはもったいない-

エンディングノートというと、終活のために書くものだと思われている方が多いのでないでしょうか。確かに高齢者向けに自治体が講座を開いたり、終活の一貫としてエンディングノートを書きましょうといろいろな団体がセミナーを開いたりしています。また、エンディングノートに書く内容として、財産のことや、寝たきりになったときにどんな生活を送りたいのか、どんな看護を望んでいるのか、延命治療を希望するのか希望しないのか、どのような葬儀をやってもらいたいのか等の希望を書いたりすることがあげられます。エンディングノートに書く内容を考えると、まだお子さんが学校に行っているような子育て世代の方については、縁遠いように思われます。

 

でも、子育て世代の方でも、事故や病気で意思表示ができなくなってしまうことが、突然起こるかもしれません。「もしものときに」終活だけでエンディングノートを使うのはもったいないの一例目として生命保険について述べていきます。生命保険に加入していることは家族は分かっているけど、どこの生命保険会社に加入しているのか、あるいはどんな保障がついているのか知っているようで知らなかったりすることがあります。あるいは、保険証書自体をどこに保管しているのか分からないといったような場合もあります。エンディングノートに生命保険に関する記載するページを参考にして、ご家族にどんな生命保険に加入しているかを知らせ、「もしものときに」困らないようにしましょう。また、保険期間や月々の保険料額や保険料金を銀行引き落としをしている場合は引き落とし先の口座情報記載しておくと、家計やライフプランの見直しをする際に役立ちます。

 

「もしものとき」終活だけでエンディングノートを使うのはもったいないの二例目は、銀行・ネット銀行・ゆうちょ銀行の口座に関する情報です。最近では、新規口座を開設する際に開設手数料を取られたり、通帳を作れば発行手数料を請求されたり、ネット銀行ではそもそも通帳が発行されないというように口座開設も様変わりしています。通帳が無くても、銀行アプリを使えばスマートフォンやパソコン画面から、いつでも取引履歴が確認ができることは非常に便利です。不都合なこととして通帳でもいえることですが、銀行アプリではスマートフォン等から取引履歴を確認できる期間が決まっているため、一定期間を過ぎた個々の取引履歴を確認することができなくなります。全ての取引履歴を把握しておきたいのであれば、定期的に取引履歴をメモ書きやプリントアウト、もしくは取引履歴データを保管しておく必要があります。通帳不発行の銀行口座は、本人にしか開設したことが分からないこともあるので、自分名義の銀行口座について「もしものときに」のために備えて、銀行口座一覧を作ってご家族・ご親族にお知らせおくことも考えてみましょう。

 

「もしものときに」を考えると、病気やケガ、死を連想して縁起でもない、まだまだ若いから終活やエンディングノートを書くことは必要がないと思われる方がいらっしゃるのも事実ですし、自分の介護のことや延命措置、葬儀のことを考えると気が沈んだりします。今、介護のことや延命措置について希望や考えを持っているのであれば、表明して将来に備えてご家族・ご親族に伝えておきましょう。冒頭にも書きましたが、エンディングノートに書き込む内容は、決して高齢者のためのものだけではなく、ご家族・ご親族のために書いておけば「もしものときに」、ご家族・ご親族が大慌てせずに済むのではないでしょうか。ご自身が「もしものときに」、意思表示をできる状況であれば大事にならずに済むかもしれませんが、意思表示ができない、あるいは意思表示をできない期間が長くなったときに、ご家族・ご親族の心配や不安は更に増してしまいます。少しでも、ご家族・ご親族のために「もしものときに」の手助けになるものとして、エンディングノートを書く必要がないと思われる方も、自分がエンディングノートの事項で必要だと思われることを書き出し、ご家族・ご親族に伝えしておくことをお勧めします。特にお一人様暮らしの方は、ご家族・ご親族にお話していなこともあるので、書き記しておきましょう。

最後に、「もしものときに」で書き残した文書は、生活環境が変わったときは見直しをして、必要があれば書き直しをしてください。

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