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エンディングノートを書いただけで満足をしていませんか

自治体等で、エンディングノートの書き方講座が大はやりしています。皆さんも一度は、参加されたことがあるのでないでしょうか。エンディングノートは、ご自身やご家族のことを振り返り、普段から思われていることを文字で書き起こすことにより自分の思いや頼みたいこと、知らせておきたいことを伝えることができます。

市販品や地方自治体、各種団体で配布されているものなど、さまざまなエンディングノートが出回っています。基本的には、ご自身のプロファイルや経歴、歩んできた人生の記録、家族のこと、財産に関すること等を書き込めるようになっています。また、もしもの時の連絡先、介護や看護、終末医療、尊厳死に関すること、葬儀や納骨等の死後の供養について、希望を書けるようになっています。

エンディングノートは、もしものときのためにご自身やご家族、身の回りのお世話をしている方が、困らずに対応するための大切な記録になります。しかしながら、書き込んだだけでは法的に効力が発生しなかったり、実行してもらえるか不確定なこともあるので、エンディングノートを書き込んだら、希望が叶えられるか検討してみましょう。

具体的な例として、エンディングノートでは財産を記入し目録を作成できるようになっています。完成した財産目録に、死後に誰に相続させるとか、福祉団体に寄付したという希望を書いてあっても、法的な遺言書の形式が整っていなければ、有効な遺言書になりません。財産を分けたい希望があるのであれば、遺言書を作って残しておかなければなりません。エンディングノートには、記入しただけでは法的に有効な遺言書にならないことが、注意書きとして表記されています。財産の処分や活用については、遺言書の作成以外にも家族信託の利用も考えられるので、行政書士や弁護士等の専門家へ相談することも考えてみましょう。

また、ご自身が外出がままならなくなった時の見守り契約、認知症になって判断能力が衰えたときに備えての任意後見契約、亡くなった時の病院の支払いや葬儀に関する死後事務委任契約を取り交わすことによって、確実にご希望が叶えられるようになります。

尊厳死についても、ご自身で作成した宣言書や尊厳死宣言公正証書、一般財団法人日本尊厳死協会への入会により意思を表示しておくことが大切です。同様に、献体の希望がある場合は、事前の大学病院等への登録や、献体された後、ご遺体が遺族に戻ってくるまで時間がかかるので、そのことをご家族が納得されていることも大事なので、献体登録される前にご家族とお話しされることをお勧めします。

繰り返しになりますが、エンディングノートは安心した生活を送るためやご自身の希望を叶えるための重要な記録です。ご自身の希望を叶えるためには、生前の契約や手続きをしておくことや、ご家族とのお話し合いが必要な場合があるので、エンディングノートを書き込んだらご希望を叶えるための検討をしてみてください。

 

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